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言葉変換『もんじろう』用アイコン アンちゃん   

2006年 12月 25日

アンちゃん、ドックぱーくで会った犬の名です。
アンちゃんというのに男の子です。
土曜日、女の子のちびワン達が集められているプレールームに、ちびっ子たちとは分けられたサークルの中に、アンちゃん担当のボラさん付きで、入っていました。
アンちゃんは、この何日間かお腹の調子が悪く、下痢をしており、専属ボラさんは、その体調を見ていることと、食糞をしないように見張るためにつけられたのです。
アンちゃんは、見た感じは殆ど黒ラブで、ダルメシアンの入ったMIXということでした。
ちゃんと御飯を貰えるようになって三ヶ月経つというのに、ガリガリに痩せていました。
喉の下、首の付け根の当たりにある、肩との真ん中の骨が、あまりに痩せていて、皮膚からつき出しそうでした。
リューでは見た目ではその骨を確認できません。
アンちゃんは、大人しくて、いつも誰かを捜すような様子でドアの方を見ていて、一緒にいるボラさんが、その1日、何とか心を解きほぐそうと接しても、心を開いてくれませんでした。

次の日曜日、朝またプレールームで、今度は高校生か大学生ぐらいの男の子がアンちゃんの専属ボラとしてついていました。
プレールームに連れられてきて間もなく、9時前後でしょうか、A1担当のスタッフとボランティア1人が、プレールームに来ました。
スタッフは、入れ物に入った水の様なものと、注射器を持っていました。
そのスタッフは、注射器にボールの水を入れ、ボラさんとその男の子にアンちゃんを押さえて貰い、口の中に注射器から水を入れ飲ませました。
「どうしたんですか?」
「薬を間違って、多く飲ませたんです。吐かせるために塩水を飲ませます。」
スタッフは、一緒に来た薬を多く飲ませてしまったボランティアに全部飲ませるように指示し、その場を離れていきました。

塩水は、ボールに入っていたので正確な量は判りませんが、100CC以上はあったでしょうか?
初めは、そのボラと男の子の二人で飲ませようとしていたのですが、なかなかうまくいきません。
私も手伝うことにしました。一人がアンちゃんの体を押さえ、私が、アンちゃんの上あごと、下あごを両手で開き口をこじあけ、一人が注射器で塩水を口の中に流し込みました。
私はリューの口をいつもむりやり開けているので(恥)、口を開けさせるのは慣れています。
その上アンちゃんは、とても嫌がっているにもかかわらず、決して噛んだりすることはありませんでした。
何回も、何回も、無理矢理口をこじ開け塩水を飲ませました。
私の顔にも塩水が飛び散り、それを偶然舐めるたのですが、塩辛いことは塩辛いのですが、充分な濃さであったのか、私には判りませんでした。

実は、以前、家の犬がアルミニウムの包装のままチーズを盗み食いしたとき、それこそ大あわてで動物病院に行った時、獣医に伺ったのです。
「良く吐かせるときに、塩水を飲ますというのですが、濃さがわからないので出来なかったのです。」と私。
「塩水の濃さは、半端なものではありません。素人では難しいし、塩の害が体に与える影響の方が悪いので、そんなことをするより一時も早く病院に連れてきてください。病院だったら吐かせる方法があります。」
と言われたのです。
なので私自身は、塩を飲ませて吐かせる具体的な方法を知らなかったのです。

ただ、「塩水で吐かせるのは難しいみたい。この濃さでは薄いかもしれない。」といったことを私は言いました。
でも、どれだけの濃さなら吐かせることができるかの知識がなかったのす。

やっと、やっと塩水を嫌がるアンちゃんに全部飲ませ、吐くのを待ちました。
でも、吐きません。
吐き気が酷い犬は、くるくると回るようなそぶりをして、丸まって座り、そしてまたくるくる回るといった行動を取ることが多いのですが、そんな様子もありません。

その間、いつ聞いたははっきりしませんが、その薬を誤って飲ませたボラさんから、通常半分飲ませる薬を8錠飲ませたと聞きました。虫下しと言う言葉もどこかで。

30分ほど経っても、吐きません。
スタッフは時々覗きに来ました。その間ボラさんは自分の犬がかかっている動物病院の先生と携帯電話で話しているようでした。
しばらくして、男性スタッフとA1担当スタッフがきて、吐かないこと、塩水の量等を話していました。
この何日間、下痢、嘔吐をしていた。餌のこと等。
塩水を飲ませた私たちに全部確実に飲ませたかと聞き、十分と判断しなかったスタッフは、もう一度、塩水を作り直して、アンちゃんに飲ませることにしました。
塩が直ぐ側にないので、作りに行くと言った会話をしていたと思います。
二度目の塩水を飲ませ、また様子を見ました。
しばらくすると、一度、泡状のよだれ程度を吐いただけで、その後なんの変化もありませんでした。
ボラさんは自分のかかりつけの先生と電話をしています。

私は部屋に一人になったとき、タオルで塩水でぬれたアンちゃんを拭いてあげました。
そして、ぎゅっと抱きしめると、アンちゃんは始めて顔を見てくれました。

それが、10時をどれだけ過ぎていたか、はっきりとした時間はわかりません。
「随分時間が経ってますけど」と私。
「この薬は中々溶けないので、まだ変化がないのかもしれません」とA1担当スタッフ。
今度はスタッフは缶詰のフードを持ってきて、アンちゃんに食べさせました。
吐きやすいようにお腹に食べ物を入れるのだそうです。
缶詰を見たアンちゃんは大喜びで、美味しそうに食べました。吐かせるために食べさせられることを知らずに。
缶詰を食べさせた後、男性スタッフがオキシドールを飲ませたようです。
また、様子を見るように。
アンちゃんは少し気分が悪そうですが、吐きません。
そして、ほんの少し下痢をしました。
その便をさわらずに、スタッフを呼び観て貰いました。

しばらくして、病院に運ぶこととなりました。
近くの病院は日曜日で休みなので、薬を飲ませてしまったボラのかかりつけの、大分遠い病院に行くこととなったようです。
そのボラと誰かもう一人一緒に行くように言われたので、「私が行きます。」と言ったのですが、結局車の運転が出来る人が行くことになりました。その時はもう11時は過ぎていたと思います。

その後他の犬達の食事の支度を済ませ、ボラさん達が輪になって昼食を摂っていた1時近く、スタッフの携帯に病院に行ったボラさんから様子を知らせてきました。
「今、吐かせる処置をしているところ、副作用は眼振、痙攣等、助かっても後遺症が残るかも」といった報告を座っているボランティア達にはっきりと伝えてくれました。

20日に始めて知ったのですが、アンちゃんが飲んだ薬はフラジール、致死量の三倍だったそうです。
フラジールを調べてみると、バベジアや、トリコモナスに効く薬のようです。

薬を飲ませて病院で処置をするまで、何時間経っていたでしょう。
私の犬だったら、きっと直ぐに血相を変えて、病院に運んだでしょう。
なのに私は、早く病院に連れて行ってと叫ばなかったのです。
吐かせる処置はしていた、病院と連絡は取っていた、しかし処置はしながらも病院にすぐ運ぶべきだった。
それなのに、ただ見守っていたのです。
ドベの時も、シットちゃんの時も、スパンキーの時も、まず責められるべきは管理者とはいえ、側にいたボランティアの方は、「もっと早く自分が運んでいたら、」「もっと出来ることがあったのではないか、」と、きっと自分を責められたのではないでしょうか。

スタッフが、ボランティアに薬をまかせたのは、大きな間違いです。それは確かです。
でも私はそれを責められません。その危険性を知らない人に管理を任せたものがいけないのです。
オキシドールを飲ませていた、男性スタッフ。胃捻転を知らなかった人でした。
そこまで知らない人達だと、私は思いもよりませんでした。ドーベルマンやシットちゃんのことを知っていたにもかかわらず。あの時私は何の判断もしていなかった。
アンちゃんのその後が判らないまま、パークを後にしました。

次の日曜日、またパークに行って、まず聞いたのはアンちゃんの無事でした。
どんなにか、ホッとしたことか、もしものことがあったら…、

今、アンちゃんは、運び込まれた病院の先生に引き取られ(元気になったら里親さんを探されるかもしれません。)、少し太ったそうです。
そのニュースを聞いて、本当に嬉しかった。
あの吠えなくて、大人しいアンちゃんが、先生が他の犬を抱くと、焼き餅を焼いて吠えるのだそうです。
たった一人の飼い主を愛する、きっと良い犬になるでしょう。
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by pareana-club | 2006-12-25 23:53 | 広島ドックパーク崩壊