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2007年 02月 12日

厚生労働省の「愛玩動物の衛生管理の徹底に関するガイドライン2006 参考と解説」(31P)によると、ブルセラ・カニス(犬ブルセラ症)が日本に入ってきたのが、1970年頃。

海外からの繁殖犬によって持ち込まれたということだ。

現在、犬の数%がブルセラ・カニスに感染していて、今回和泉市の100頭を越える陽性犬が殺処分される決定が行われるほど危険なら、今までどういう感染予防が施行されてきたのか。

私自身、今回のことで初めてブルセラというものを少しは知ることとなった。
ブルセラ症(B・canis)は、繁殖者にとってはそれは恐ろしい病気だと思う。
一旦発生し、繁殖犬すべてに移ったら、繁殖業そのものが壊滅的打撃を受ける。

あるブリーダーの方は、絶対罹患するようなことはしないし、万が一、自分の犬が罹患したら淘汰すべきであり、自分の手で殺すと書かれていた。
ブリーダーとしては、ご立派な覚悟で正論であると思う。

しかし、日本のどれだけのブリーダーがこれだけの覚悟とそれに伴う注意をもって繁殖を行っているのであろう。

今回のような事態になることが、陽性犬達が殺処分という決定が下される前に、この犬達がこんな状態にならない手だてが打たれてきたのだろうか。

ブルセラ・カニスの感染が危険というなら、なぜ、飼い犬全頭、毎年キャリアかどうかの検査を義務化しない?

それ以上に、繁殖する際は、必ず前検査としてブルセラ・カニスのキャリア判定をなぜ義務化しない?

ブルセラ・カニスは今回のように劣悪な繁殖場で感染犬から感染することもあるが、感染犬との交配によって広まっていったほうが多いと判断されるのは当然であろう。
感染した犬から取りあえず無事に生まれた子イヌはキャリアではないのか。

ある獣医師のブログには、ブルセラについて
「国家試験で勉強して以来、お目にかかったことがない。」とあった。

調べるほど、ブルセラ・カニスについて、知ることができるところが少ない、正しく詳しくかいてあるところが少ないと感じた。
書かれているところのソースが殆ど同じで、データもあいまい。

知っているべき保健所、獣医師等でも、羊、豚、牛、犬のブルセラが混同されている。

静岡県のどうみても犬のブルセラ症のQ&Aには、
>Q 人の感染経路にはどのようなものがありますか?
>A 非加熱の生乳やチーズの飲食や、感染動物との接触…

犬のブルセラ症の感染が、非加熱の生乳やチーズの飲食であるんですか?
単純な接触だけであるんですか?

ブルセラ症の発生件数も、犬ブルセラの所に海外で感染してきた他のブルセラ菌による感染数を書いているところが多い。

今回の件にしたって、11月にここの犬達がブルセラ・カニスに感染しているのは判っていたのだから、菌を世に出したくなければなぜその時に厳しい処置をしなかったのか。

大体、今まで日本でブルセラ・カニスに関してどれほどの研究がされてきたのか、相当疑問だ。
殺処分の根拠としても、アメリカでは感染犬は淘汰されているということがでてくる。

厚生労働省HP
  厚生労働省統計資料 我が国の動物由来感染症の患者数

 通達 
   静岡県内の犬繁殖施設におけるイヌブルセラ症の流行について
    (平成15年11月27日 健感発第1127001号)
   静岡県内の犬繁殖施設におけるイヌブルセラ症の流行について
    (平成15年11月27日 事務連絡)
   イヌブルセラ症の発生に関する対応について
    (平成16年1月14日 衛生第246号)
厚生労働省検疫所HP
厚生労働省 健康局 結核感染症課

by pareana-club | 2007-02-12 03:18 | お勉強したこと

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