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言葉変換『もんじろう』用アイコン 去勢手術 2   

2005年 12月 17日

さていよいよリューの去勢手術前日となった。
今日は、リューに何故去勢手術をするのかをもう一度考えてみたいと思う。

 やはり一番の問題は、健康な体の健康な臓器を取り除くことがリューにとって本当に良いこのなのかということだ。

 アメリカでは、最初のワクチンのときに当たり前のように去勢手術の日取りが予約されるという。これはやはりアメリカでは牛や馬を家畜として飼ってきた歴史の中で、犬も家畜として人間のコントロールの中に存在するという存在位置の明確さにあるのではないだろうか。

 その点日本での犬の位置が、従来、餌を貰う代わりに外犬の番犬として自然な形で人間によりそって生きてきたこと。また逆に、近来急にその犬が家の中に家族として存在するようになったこともあり、自然の犬を受け入れることと、人間の支配の中で犬を飼うといことがまだ安定した文化として日本の中に形造られていないと思う。

[リューにとっての実際のメリットにつて]
・病気予防の効果
 主治医に尋ねたところ、「メスの場合、避妊によって避けられるリスクが大きい(実際、未避妊のための病気が多い)ので避妊を勧める。しかし、雄の場合は雌ほどのリスクはないので必ずせよとは言わない。しかし最近は雄の場合も増えてはいる。その上、会陰ヘルニアの手術等は大変痛い手術で犬の負担が大きい。」とのことであり、「雄も去勢をしたほうが良い。」
 また、当然ながら麻酔のリスクも若い健康な内のほうが少なく、老犬になってから病気で弱ってからの手術と比べれば言うまでもない。
 
・行動・性格での効果
 リューは既に三歳を超え、十分以上に雄として成長しており、テリトリー意識は存分にあり、去勢によりそれがどれだけ軽減されるか疑問である。
 マーキングは家の中では全くしないが、外での散歩の際はしっかりしており、これが軽減されれば良いのだが。
 もともと攻撃的な性格ではないのだが、ちんぴら犬なのでテリトリー意識の減少は期待したいところではある。
 もともと匂い嗅ぎは相当なものだが、発情中のストレスを感じているのか良く分からない。成長期にマウンティングしたことはあるが、そのときの躾でその後は全くしない。
 以前、診察を受けたとき先生から「今発情中ですね。」と玉の形をみて教えられたことはあるが、その時は確かに食欲が少し落ちていたと思う。

[デメリットについて]
・全身麻酔及び手術ミス
 心配はあるが、リスクの確率の低さ及び医師を信頼することで回避。
・肥満
 もともと体重は定期的に計っており、餌も10グラム単位で計量し、体重とバランスをとっているので肥満になることはない。
・ホルモンバランスについて
 これは若干心配はある。正しい知識がないので、更年期障害と同様なことはないのか疑問がある。

 雄性ホルモンであるアンドロゲンは精巣から分泌されるステロイドホルモンであり副腎からもわずかに分泌されている。雄性ホルモンは一年中分泌され、雄の性行動に影響を与えている。去勢すると雄性ホルモンが減少し、繁殖能力は無くなるが、必ず行動変化に影響を与えるわけではない。
 すでにそれら性行動が強化されていたら去勢したとしても完全に除去されるものではないそうだ。しかし減少することは可能性としてある。
 E・コッカーを飼っている人に尋ねても、してもしなくても変わらないから去勢はしないという人も多い。

こう考えてくると、今の時期になっての明確な去勢理由は、病気の回避のみとも言えるが、私自身、自分がフルタイムで仕事をしておらず、もっとリューと関わる時間を持てるなら、去勢をしないで、病気のリスクも発情のストレスも自然なこととし、雄の犬としてのテリトリー意識なども飼い主の技量でコントロールすべきものとして、あるがままのリューを受け入れる飼い方をするかもしれない。
 しかし、実情は病身の母と二人での留守番時間が長く、母がリューの実質的面倒をみているともいえる。
 そのため、大きな期待は出来ないとはいえ、母がリューをコントロールしやすくなって欲しいという願いがある。

 また私の密かな望みにリューをコンパニオン・アニマルにしたいというのがある。今の状態では高望みなのだが、その第一段階として去勢手術をさせようと思っている。
 優良家庭犬の条件の中にも去勢済という項目があるのだから、何らかの効果はあるのではないか、結果はこれからのリューを見ていくしかない。

by pareana-club | 2005-12-17 01:08 | 健康

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